さてこのエントリは…
巷のエンジニアで話題のテーマ:設計に関するエントリ
- @ryoasai74さんの「開発コストや技術リスクを考えない「上流設計」がシステムの複雑化と大規模な障害の原因となっているのでは?」
- @megascusさんの「上流設計はなぜあるのかとどうすればよいか。」
の2つのエントリーを読んで、ちょっと微妙な横槍を失敗したオフショアでの現場の技術者についての評価をたまたまやったので、そんな話をしつつ、これまた巷のエンジニアで話題のテーマである英語について
- 誰かが書いた日本語賛辞『明暗くっきり、オライリーと技術評論社』
- JavaBlackさんの『日本人技術者が洋書を読まなければならない時代』に、確かにそうだねと頷きつつ
- @JunichiIto77さんの『僕だったらどうやって洋書が読めるように努力するか』から、TOEIC600は取れるよねと同感しつつ、
- @irofさんの『英語駄目と洋書の話』
和書じゃないと売れないなんて、おまいら何してんだと叱責しつつ、たまたま読んでいたカール・マルクスの『経済学・哲学草稿』(岩波文庫)のある一説を踏まえて、昨今の話題になっている少子化および就職難からショッキングな一節を引用して、少子化と就職難について論じてみるという無謀な試みをしたいと思います。
まあ、色々と取り込んだ関係上、焦点がぼやけていますので、少し対象読者を絞りつつ書きたいと思います。
対象読者
- 英語を読むのが苦痛というか、日本語の文献しか読まないというか、日本語の文献も読まないエンジニア
- 大学でまともに勉強しないで、就職活動に勤しむアレな人とそれを強いる企業の人事部
- 要求と仕様と実装の板挟みに合っている人
- リブ管理というお仕事で、決められたフローに基づき朝に申請を受けたソースを夕方頃やっと編集していいよとドヤ顔している超高速なGitみたいな人
- TOCを下げて利益を得たい人
設計の話
@ryoasai74さんのお話
非常に面白い内容で、松屋で読んでいたんですが、かなり熱中して読んでいました。問題点としては
- ウォーターフォールから離れられないこと
- 実装する立場ではないので実現可能性の観点が仕様設計に盛り込まれていないこと
というあたりが問題だったと思います。
ウォーターフォールから離れられないことについては、
@megascusさんのエントリー
に書いてる要点
- 昔はマシンのコストが高かったから、コストの低い人間が頑張って効率的に計算機を使えるように頑張るというのが、計算機の低廉化によりそんなことがなくなってきているんだよ
という解説が、まあ的を得ていると思います。
オレのデスマ
なんかで思ったんですが、実装と企画は同時進行できたらいいよねなんて思ったりするわけであります。
夢を見るのは構わないですよっと。現実も見て欲しいんですね。
G****とかD***N*とかのプラットフォームを既に持っている会社はそれほどコストかけなくても、まあコピゲーは開発できるんですね。
で、そういうプラットフォームを持っている会社はどの層が課金するユーザーであるかといったデータを持っていますし、本屋でちょっと探せばそういうデータは見つけられます。どの層のユーザーにヒットを出せるかというのも、まあ、あの手この手を打ちながらですけど、探るパターンは持っていたりしますし、まあ、今更ね、そういうソーシャルなところに新規参入したって、時間がかかって成果が上がらんだけですよなんて、冗談半分に酔狂で語ってみるわけです。
オフショアのエンジニア
というわけで、オフショアの開発を振り返るのですが、実は@megascusさんのエントリーは、半分正しいのですが、オフショアでは半分正しくないんです。
というのも、スマートフォンを買うのに、給料3ヶ月分もかかるオフショア先の環境では、やはりマシンは高いんです。
だから、オフショアで開発するには、結局ウォーターフォールが前提になってくるわけです。
日本 + 西欧諸国レベルで開発を考える場合は、企画の段階で開発者が入ってCIでリスクを軽減していくというアプローチは生産性が高くなりますが、
なんてことはない、オフショアの国々ではマシンが高いから、
人件費でやったほうがよいというCIとかに慣れた我々には想像のつかないソリューションが大手を振って歩いているわけです。
それだって、コストはめちゃくちゃ安いんです。
オフショア開発者の技術スキル
実はオフショア先の国々では、そんな低賃金ながらも、実はIT系の企業は高収入ということで人気があって、金融の分野に続いて二番目に人気が高いそうです。
というわけで、実はオフショア先の国々のエンジニアは結構優秀だったりするわけです。
英語とかもスラスラしゃべります。
エンジニアの英語嫌い
だから、日本語で書かれた技術書なんて別にいらないし、
別に技評の本が日本人にとってユーザービリティが高くても、オライリーのほうがバリバリ活躍するし、
洋書の方が安価で、早く情報が得られる。
TOEICが大体600点なかばくらいの私と英語で話していて、別に困らないから、
オフショア先のデベロッパーの方々は、まあ大体TOEIC600点くらいのスコアは取れるでしょうね。
で、これは彼らの学歴が良いことにも関係あるし、いい大学に行けるということは彼らはそのプレッシャーに負けずに勉強しているわけで、
やっぱり優秀なわけです。
英語ができない日本人がオフショアでコストが安くなるからと言って、行こうものなら、自分たちの考慮不足をガンガン指摘されます。
@ryoasai74さんの記事に戻って
不良っぽいAPIとか接続定義書とかについても、多分、ガンガンに文句言われるので、
まあ、プライドだけは高い某○ティー・ティーのことですから、メンツ潰れて、だからオフショアはダメなんだって
言い出しかねない……あ、懇意にしていただいている人で某エヌ・○・ティー系列の方がいるから、悪口はよしておこう…
いや、何が言いたいかというと、
オフショアの技術者舐めたらアカンぜよ
というわけです。
少子化
で、ここで、たまたま読んでいたマルクスの『経済学・哲学草稿』の一節を引用するのですが、
あらゆる他の商品の場合と同様に、人間に対する需要が、必然的に人間の生産を規制する。
マルクス『経済学・哲学草稿』(岩波文庫、p.18)
ちうことで、実は、日本の少子化とか就職難とかいった問題は、
日本人の需要が少ないから、子供はいらないし、就職もできない
ということではないのかな…などと思うわけです。
マルクスは『経済学・哲学草稿』のほかで『ドイツ・イデオロギー』(岩波文庫)、『資本論』(岩波文庫)などで、
労働者の「再生産」という表現をよく使っています。
これは『経済学・哲学草稿』の一部ではこのように書かれています。
労賃にとって最低の、どうしても必要な水準は、…(中略)…、労働者が家族を扶養することができ、労働者という種族が死滅しないですむという線である。
マルクス『経済学・哲学草稿』(岩波文庫、p.18)
ということから推測すると、日本人の労働者としての需要は、高い給料を要求するくせに、仕事は賃金の安いオフショア先と変わらんというわけで、需要がなくなりつつあるのではないでしょうか。
そんあわけで、日本人という種別はこれから絶滅への道に歩んでいくので、まあ別に子供作らなくてもいいし、まあ、若い人が就職できなくてもいいんじゃないなんて思うわけです。
で、私は、この状況に対して、何か抗えということも思いません。
実はマルクスの著作から、勘違いした何人かが共産主義だとかコミュニズムだとか、ソビエトだとか、赤とかいう過激な発想や、
まあ、こんな張り紙をする人が現れるわけです。
大阪市役所の大阪府労組連の張り紙がヤバイwwwwwwwwwww
あの、ひとこと言っておきますが、マルクスも、エンゲルスも、彼らが擁護しているように見せかけている労働者ではありませんよ。
マルクスは会社経営者であるエンゲルスから金を無心して、呑んだくれているオヤジですし、
エンゲルスは会社経営者で労働者ではなく資本家の方の立場です。
マルクスの本当に滑稽なところは、「お前労働者の味方のふりして、実は労働者じゃないだろ!」というような悪酔いしたヒゲ爺が
シュールに労働者問題を達観したような顔で述べていく所ですよ。
これは滑稽でないとは思えませんね。
あ、で話を少し戻すと、マルクスは抗えといったのではなくて、現実を直視しろと言っていたのではないかななどと思う、今日この頃なのであります。
柄谷行人
で、私がマルクスを読むきっかけになったのが、柄谷行人の『マルクスその可能性の中心』(講談社学術文庫)という本なのですが、これは非常に面白いので、まあ読んでみてください。労働者とかそういうネタは転がっていなくて、あくまで文学として読もうとする試みですから。
で、そんな柄谷行人が反原発のデモに参加していたみたいです。
デモというのは非常に効果があった。かつては。
なぜなら機械の値段が高い時に、賃金の安い労働者が機械を壊すのだから。
@megascusさんの話に戻る
今はマシンは安くて人件費は高いんですって。
だから、今デモなんかやったって、あまり費用対効果はない。
2チャンネラー湘南ゴミ拾いオフ
なんてイベントがありました。
コレですよ。
警察すら出てきていないんですよ。
効果は、う~ん、まあともかく、費用はほとんどかかっていないはず…
結び
さて、話がどんどんとあらぬ方向に突き進みつつあるので、強引に終わりにするわけですが、
- 英語に取り組まないエンジニアは再生産を諦めてください。
- それでも再生産しちゃった場合は、自分と同じレベルかそれ以下の再生産しかできないと諦めましょう。
- 英語に取り組まないなら真摯に最新技術にキャッチアップしてください。きっと英語が必要になるんですけど…
- オフショアする場合は、オフショア先は旧プロセスを使っていることが多々あります。
- アジャイルっぽいのを目指す場合は、オフショア先にマシンの投資をしてあげてください。
- 賃金が低いからって無茶な要求はしないでください。マシンスペックが低いんですよ。マシンスペックが高い自分ができないことを求めないで挙げてください。
- 賃金が違いからって上から目線やめましょう。相手のほうがスキルに富んでいることがあります。経緯を払ってください。
ちなみに、私、本当に英語が苦手でした。
今でこそ、「a」と「the」の違いを感覚で使い分けられるようになりました。
- This is an apple.
- This is the apple.
中学の時に習った
He was so tired that he canceled the party.
とか、高校で習うような、
I would appreciate, if you would have stopped smoking.
みたいなのも、まあなんとなくわかります。
ちなみに、中学の時の英語の平均を晒すと5段階で3、高校の時に英語の平均を晒すと5段階で2、大学での英語の成績は可がほとんどでした。
今でも英語を時折やっているのは、ずっと出来なかったので、英語コンプレックスがあって勉強しているだけです。
ちなみに、大学でスペイン語が第二外国語でした。成績の平均は優でしたけど…
ちなみに、大学で第三外国語にラテン語やっていました。成績の平均は優でしたけど…
ちなみに、大学で第四外国語でフランス語をやりました。成績は不可でした。
ちなみに、大学で必要にかられて第五外国語にイタリア語をやりました。授業を途中で出なくなりました。
ちなみに、大学入試センター試験での英語の成績は一回目154点、二回目197点でした。
ちなみに、某大学の後期試験の得点の配点は、英語100、数学100、物理300で、物理満点、数学80点、英語80点くらいで入学しました。
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